こんにちは、HOTONE JAPAN ブランド担当スタッフAです。
本日は2026年3月より取り扱いを開始した、英国のエフェクターメーカー『Ghost Note Audio』についてご紹介させていただきます。
美学を感じるエンジニアリングと、マニアックな情熱を注いだラインナップ
さて『Ghost Note Audio』は先述の通り英国のメーカーですが、そのラインナップは非常にインパクトがあります。
- アナログプリアンプペダル - Solid State Preamplifier シリーズ
- デジタルエフェクトペダル - Daedalus シリーズ
- DAW用VST/AUプラグイン
- その他スタジオ向け機器
- メーカーサイトに実装されたユーティリティ機能(?!)
創業者のVeldemar氏が、自身の音楽制作における課題を解決するためにツールを自作したことから、2023年に誕生した『Ghost Note Audio』。 その規模感からは一見すると「ガレージメーカー」のような印象を受けますが、その実態としては、マッシブな製品コンセプトと一貫したクレバーさを兼ね備えた、極めて完成度の高いブランドです。
『超』メタルなプリアンプと 懐古に留まらない進化系の「ラック機材再現系」デジタルエフェクト
さて、HOTONE Japanの取り扱いのラインナップは現時点で下記の9機種。これ以外にも今後日本に輸入していく予定のラインナップもあります。
Solid State Preamplifier シリーズ
*ICBM
*Lead 100 Gold
*RGX 100
*Vader 140
*8100 GOLD
Daedalus シリーズ
*Swirls
*3bit Fuzz
*Amverb
MIDIコントローラー
*Conductor Mk2
Solid State Preamplifier シリーズ
Solid State Preamplifier シリーズはアナログのギター用プリアンプです。
製品ページにハッキリと記載がある通り、こちらは「ディストーションペダル」ではなく、「プリアンプペダル」です。
ギターアンプへの接続は「エフェクトリターン端子」へ接続してください。
もちろん、単体で動作するパワーアンプをお持ちの方はそちらに繋いで頂くとよりペダル本来のレンジ感を発揮可能です。
とはいえ、インプットに繋いだからといって壊れてしまうことはありませんのでご安心ください。
レンジが広いがゆえに、一般的にインプットに突っ込むと周波数帯の上下から潰れていってしまいがちですが、逆に言うと一般的なディストーションとは違う潰し方 (?) が出来る!ということで実験好きな方はぜひお試し頂くと面白いかも。
機種によってはローの圧が物凄いので、メタル一辺倒ではなく、ヘッドルーム高めなアンプに突っ込めば破壊的 / ドゥーム / ストーナーな音も作れそうなポテンシャルを感じます。
「さっきから、なんかシリーズ全部がメタル向けな書き方してない?」と思った方。Exactly。そのとおりでございます。
このSolid State Preamplifier シリーズは全て元となった機種があるのですが、こちらは本国メーカーページに記載されているインスパイア元の機種を確認すると、見事に全てそちら方面を向いていることがわかります。
それも ド・定番機種 ではなく、ニッチだけど今までフューチャーされることの少なかったソリッドステートタイプのアンプが中心となっています。
暴力的な歪みでも安定したパワー、右手で刻んだままスパッと切れるタイトな時間軸...メタルにこそソリッドステートアンプのメリットは多いです。
この獰猛&ゴージャスなルックスのフロントパネルからもこのサウンドの方向性が窺い知れますね。
どこがすごいの?
「どこが凄いのか早く教えてくれ〜!」って感じですよね。
特に凄いと感じる点は下記です。
*音の立ち上がりの早さ、密度感。
*本当にアンプさながらのレンジ感→しかもこれが歪み具合を強めても弱めてもへこたれない。
*異常なまでによく効くEQセクション。
このように、弾いた手応えとして思い出すのは、ラック系プリアンプのそれ。
「ハイゲインプリアンプ」と言っても「ハイゲインプリアンプ系”ペダル”」なんでしょ?と少し舐めて掛かってしまう人は驚くこと間違いなし。
プロギタリストの二木元太郎様によるサウンドサンプルを聴いてみてください。
[ICBM]
[Lead100Gold]
[RGX100]
どうでしょうか?歪みの輪郭、レゾナンス感に注目して聴いてみてください。
一般的なペダルでアンプさながらのディストーションを目指そうとすると感じる、上下が少し潰れてよくも悪くも曖昧になってしまう感じ、ギター一本だけだと良くも悪くもアンサンブルに「余白が残る感じ」は無く、あるのは只々マッシブ&ビッグな音像です。
*上記のサウンドサンプルは、Marshall JVM100のリターンに接続して収録しています。
ICBM はラインナップの中でもっともメタリックな鋭利さとレゾナンス、そしてフラットで美しいクリーンチャンネルを併せ持っています。ランドールのWarheadを元にしているとのこと。このアンプと言えば、ダイムバッグ・ダレルですね。元のアンプはついぞ実物を拝む機会に恵まれませんでしたが、かなり肉薄した音に思います。
メーカー公式の動画を観てみてください。すごい再現度です...
https://www.youtube.com/watch?v=33WRtCktfeQ
RGX100 は同じくランドール社のRG100ESを元ネタにしているようです。 バランスの取れた太い歪みとローの圧が特徴的。ゲインブーストによって凶悪な歪みを出力可能です。
Lead 100 Gold は中~高音域が突出した、明るい吠えるような歪みとバッキングは歯切れ良く、単音のリードフレーズはちょうど良く粘る使いやすいニュアンスが特徴で、切り替え可能な2ch仕様も相まってこの中では最も汎用性が高いですね。
Vader 140は1FSのシンプルな構成ながら、図太く解像度の高い、所謂「モダン・ハイゲイン」という感じの音です。メタルコアやメロデス系には一番合いそう!ICBMもそうなのですがミュートするとスパっと止まる感じがリズムを刻むのに気持ちよく、なるほどこれが切れ味...と納得してしまいました。
8100 GOLDはLead 100 Goldと同じくマーシャル系。ただ話によるとValvestateを元としているようです。ちょっと年季入ったリハスタ等で今もたまに見かけますよね。弾いてみると「Valvestateってこんなにカッコイイ音だっけ?!」と思ってしまいました。粘るクランチも行けますし、充分にハイゲインまで行けます。シングルコイルだと絞ればクリーン、も出来ます。逆にゲインが足りない方はTS系かお気に入りのブースターを用意すれば完璧です。
2ch式ですが、ボリューム、ゲインは共通して1つずつのみですので、個別に設定することは出来ません。
音量は?
こういったペダル系をリターンに繋ぐと偶に生じるのが音量足りない問題。
ちょっと担いでスタジオに持っていってみました。
結論:全く問題ないです。ボリューム位置で変に音質が変わるような事もなく、ドラムと合わせて控えめでも大きめでもボリュームコントロールは非常にしやすかったです。
余談ですが、私はJC-120の場合、リターン刺しするよりもインプットに突っ込んである程度フラットなEQポイントを探した方が好みだったりします。音量とかEQの微調整も効きますし。
音質は?
また、スタジオのアンプによって全く出音が異なってしまって「せっかくプリアンプ買ったのに結局出音安定しないじゃん!」というのは起こりがちな問題。
マーシャルの時はこう、ジャズコーラスの時はこう、と手軽に設定出来ればいいのですが、その点GNAのプリアンプはEQの効きが非常に良い事に加え、特に ICBM 、RGX100 、LEAD100GOLD の3機種はPRESENCEコントロールを搭載しているので、「マーシャルのリターンだとトゲトゲする!」とか「ジャズコーラスだと少しネムくなる!」みたいな感じはお手軽に補正出来たりします。
メーカーは [ Seymour Duncan Powerstage、Harley Benton GPA-100、Mooer Baby Bomb ] を推奨パワーアンプに挙げています。ソリッドステートのニュートラルな音のパワーアンプを推奨されています。
個人的にはサウンドハウスさんで買えるPLAYTECHのGPA-100がピッタリでした。
もちろん、異なるアンプ / キャビネット に繋ぎ、異なる空間で音を鳴らす以上は、常に全く同一のサウンドを出力することは出来ないので、さらなる安定を望む方はキャビネットシミュレーター+D.IでPAにライン直で接続するのもありですね。
なんと!家で試せます!(?!)
ここまでお読み頂いた方はきっと試してみたくてウズウズしていらっしゃるでしょう。
実はGhost Note Audioでは、プリアンプを各種試奏出来るプラグインをフリーで配布しています。
https://ghostnoteaudio.uk/products/transistor-legacy-plugin
Transister Legacy Virtualと銘打たれたこのVST / AUプラグインは、Solid State Preamplifier シリーズの各種ペダルが様々な設定で保存されたNAMファイルをロード可能なプラグインです。
このプラグインの後に任意のキャビネットシミュレーターを掛けて頂ければ、Solid State Preamplifier シリーズをヴァーチャルな環境でペダルをお試し可能です。
なんてインテリジェンスなメーカーなんだ...と感動してしまいました。
このTransister Legacy Virtual 以外にも、興味深いプラグイン、ツールがございますので機会を見てご紹介出来ればと思います。
非常に軽量なプラグインなのでぜひお試しください!
次回は同じくプリアンプシリーズか、デジタルコンパクトエフェクターのダイダロスシリーズを深掘りするテーマで予定しております!








